情報通信システム工学研究室
概要
情報通信システム工学が超スマート社会を実現する
製造業,健康,物流,公共安全,ゲーム業界における5G,およびエッジコンピューティングのエコシステムの規模は,2023年予想として5,170億米ドルであるといわれています.さらに,世界のエッジコンピューティングの市場規模は2022年には67億2000万ドルに達するといわれています.「深層学習に基づくIoTのソフトウェア脆弱性評価手法」,「クラウドエッジ基盤に対する深層学習と数理モデルに基づくパフォーマンス最適化」,「電磁界を応用した無線電力伝送システムの開発」,「無線電力伝送システムを介した同時簡易通信の実現」など,情報通信を対象としたハードからソフトまでの幅広い研究を行っています.
電磁波システムの開発と性能向上
電界や磁界あるいは電磁波を利用した様々な伝送線路,アンテナやデバイスおよびそれらを組み合わせて集積させたシステムの構築を行っています.電磁界は目に見えない場合が多いので,最初は理解しにくいかもしれませんが,皆さんの身の回りの様々なところで利用されています(電子レンジ、スマートフォン、WiFiルータなど).この様な電磁波を利用した機器やシステムの開発や改善により,超スマート社会への貢献を目指しています.
基本情報
研究紹介
ビッグデータと人工知能に基づく通信システムの最適化
超スマート社会において,AIに基づく様々な無人システム(Unmanned System)を導入するための基盤技術を開発し研究しています.例えば,「深層学習に基づくIoT異常検知システムの開発」,「AIに基づくIoTのソフトウェア脆弱性評価技術の開発」,さらには,「IoT特性を考慮したエッジコンピューティングにおけるノード配置の最適化」など,IoTから生まれる多次元データから,新たな知見を生み出せるような,技術開発を行っています.

実用的な高効率無線電力伝送システムの構築
電気自動車や移動体通信装置(スマートフォン)などの普及に伴って,無線で電力を送る方法やシステムが注目を浴びています. 当研究室では、共振器と呼ばれるデバイスを組み込んだ無線電力伝送システムの開発を進めています. このシステムでは,金属円環(ループ)に交流電流を流し,発生した電磁界で共振器に特定の周波数を持った電磁界を発生させます. これが送電システムです.もう一方の受電システムにも同じ規格の共振器を配置すると,送電部が発生した電磁界を受電部の共振器が電磁エネルギーとして受け取ります. 現在は特に,障害物が存在する場所での電力伝送や、送・受電システム間にずれがある場合など,より実用的な環境を想定してシステム開発に努めています.
